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#cup88:菊正宗:菊正宗酒造

菊正宗(きくまさむね):菊正宗酒造菊正宗(きくまさむね):菊正宗酒造

ここで取り上げるカップ酒としては珍しいナショナルブランドクラスの酒。ナショナルブランドのカップ酒は、紙のラベルを貼ったものが多いけど、この「菊正宗」は、プリントタイプ。中央に「正宗」の文字が配置され、臙脂色と白抜きの文字のコントラストがいい感じのデザイン。上のほうに「キクマサムネ」と小さくプリントされているのもかわいい。

燗にすると、強いアルコールの香りが立ちそうな日本酒らしい香り。全体的に味は濃い感じだけど、「正宗」という名にあるとおり、切れはあるので、濃醇というのとは違う。すこし後味が口にのこるのがいまひとつ。

データを調べているときに、地図を見たところ、この菊正宗酒造のご近所には、白鶴酒造、櫻正宗酒造に剣菱酒造。さすが灘。大手酒造メーカーが林立している。菊正宗酒造の商品ラインナップを見て、意外に感じたのだが、この蔵は総合酒造メーカーではなく、焼酎も出しているようだけど、それ以外はすべて日本酒。へぇ、そうなんだ。

カップお気に入り度:★★

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#cup87:墨廼江:墨廼江酒造

墨廼江(すみのえ):墨廼江酒造墨廼江(すみのえ):墨廼江酒造

正面から見るとシンプルに「すみのえ」と銘柄名がプリントされているだけだけど、ちょっと回すとくじらのイラストが特徴のカップ酒。蔵のある宮城県石巻市は、捕鯨をやっている街なのかと思い、調べてみたところ、ビンゴ。沿岸小型捕鯨の基地としての役割を果たしていたらしい。

酒の味は、くじらとは関係ないようだ。基本的には淡い味わいながら、すこし後口に酸味の感じられると同時に辛口の味わいがさっと消えていく。

小さな蔵だけど、伝統的な手法に基づいてマジメな造りをしているらしい。

カップお気に入り度:★★

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#cup085:稲里:磯蔵酒造

稲里(いなさと):磯蔵酒造稲里(いなさと):磯蔵酒造

黄緑色の稲穂が 2 本で輪を描き、その中心に銘柄名がプリントされているなかなかセンスのいいカップ酒。稲穂の緑を黄緑で描くことで、デザインが重くならずにすんでいる。このようなデザインだったら、2 本の稲穂が下から上に向かって伸びていって頂点で再び稲穂同士が出会うようなデザインにしそうなものだけど、この「稲里」のデザインでは、「C」の字のように右端で稲穂が出会う。これにより、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」的なデザインに仕上がっている。

糖類添加ということで、増醸酒なんだろうけど、思いのほか飲みやすい。甘みもそんなにはくどくない感じ。糖類添加はしていない普通酒でも、多量の醸造用アルコールが使用されている味のしない酒よりはましなんではないだろうか。

蔵のサイトは、なかなかきれいなデザイン。蔵のある茨城県笠間市周辺は、稲作に適した地域だったようだ。「種をまかなくても稲が生えた」と伝えられる「三つの御神田」のある蔵周辺の地域が「稲田」と呼ばれているらしい。銘柄名もそこから取られたようだ。

カップお気に入り度:★★

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#cup084:愛宕の松:新澤醸造店

愛宕の松:新澤醸造店愛宕の松(あたごのまつ):新澤酒造店

再び登場の「愛宕の松」。前回紹介したのは、真っ黒な地の通称「ブラックカップ」。こちらは、カップの裏側に「中取り PLATINUM」とプリントされている。おめでたい雰囲気の松の図柄がシンプルでいい。

日本酒度としては辛口なんだろうけど、甘味を感じる旨口の高品質。甘いと言っても、べたついた甘味ではなく、すっきり消える淡い甘味。燗にすると、華やいだ香りが立ってくる。味もふくよかな感じになる。冷やよりも燗向きのお酒かな。

ここの蔵は、知っている範囲では、あともう 1 種類のカップ酒を出している。残るひとつは、「ブラックカップ」やこの「中取り PLATINUM」が特別純米酒であるのに対し、本醸造。本醸造とはいえ、いい酒を醸している蔵なので、期待。

こちらも上高田の「味のマチダヤ」にて購入。

カップお気に入り度:★★

  • 株式会社新澤醸造店
  • 種別:特別純米酒
  • 容量:180 ml
  • 度数:15 - 16 度
  • 日本酒度:ー
  • 酸度:ー
  • アミノ酸度:ー
  • 原材料:米・米麹
  • 使用米:山田錦
  • 精米歩合:60 %

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#cup082:開當男山:開当男山酒造

開當男山(かいとうおとこやま):開当男山酒造開當男山(かいとうおとこやま):開当男山酒造

電車のイラストがプリントされた珍しいデザイン。浅草から出る東武日光線が、東武鬼怒川線に接続し、さらに会津鉄道線に接続。その会津鉄道線の中荒井駅がこの蔵の最寄り駅。東武鬼怒川線は、もちろん鬼怒川温泉を擁している。そこから先の会津鬼怒川線には、川治温泉、湯西川温泉と温泉が続く。カップの裏側にも「新藤原ー川治温泉ー湯西川温泉ー会津高原」と沿線駅の駅名がプリントされている。この電車自体は、特に風情があるというものではないけど、ボックスシートになってるのがうれしい車両。空いた車内で向かいの席に足を伸ばして座り、テーブルを出してのんびり車窓とカップ酒を楽しむというのはなかなかオツなもの。旅気分が盛り上がる。

甘味が強い。やはり、糖類添加のせいだろうか。昔ながらの日本酒といった味わい。どうも糖類添加の酒に関しては、コメントが一辺倒になってしまう……。

享保元年(1716)創業とのことなので、創業 300 年近い歴史のある蔵元。酒造りを始めたのが創業家の三代目、渡部開当。この三代目の名前をとって、「開當男山」の銘柄となったのだろう(「當」は「当」の旧字)。会津地方の寒冷な気候を活かしての酒造りをおこなっているらしい。

年末に湯西川温泉に行ったときに、きっと手に入るだろうと思っていたけど、湯西川温泉の酒屋にはなく、帰りに立ち寄った川治温泉の酒屋で買い求めたもの。

カップお気に入り度:★★

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#cup081:清嘹:町田酒造店

(せいりょう):町田酒造店清嘹(せいりょう):町田酒造店

白地に赤く銘柄名がプリントされている。その下にカタカナで「セイリョウ」と書いてあるし、キャップにも「金紋 ハイ・セイリョウ」と書かれているので、「セイリョウ」と詠むということはすぐにわかるけど、「リョウ」の字がどんな字なのかがわかりにくい。口偏に「尞」と書いて、「嘹」らしい。写真ではわかりにくいが、山とたなびく雲が図柄としてプリントされている。

普通酒ながら、雑味の少ないところに好感が持てる。舌の上で味わうとなかなかしっかりした味があるのが感じられる。熱燗にすると、すこしアルコールが立ちすぎる気もするけど、味が膨らみ、まろやかに。このカップ酒は、「日本酒チャンピオンズ・カップ 2007」で本醸造普通酒部門でベストカップ賞を獲得したもの。

この町田酒造店の杜氏は女性。蔵元の娘さんで、新聞記事によると、OL だったのが家業を継ぎ、杜氏になったらしい。新潟杜氏に師事して、酒造りを学んだ……というあたりのエピソードも『夏子の酒』みたい。平均年齢が 20 歳台という若いメンバーながら、全国新酒鑑評会で金賞受賞などがんばっているようだ。

カップお気に入り度:★★

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#cup079:常きげん:鹿野酒造

常きげん(じょうきげん):鹿野酒造常きげん(じょうきげん):鹿野酒造

花菖蒲がカップにぐるりとプリントされているなかなかいいデザインのカップ酒。銘柄名も控えめで飲み口あたりにちょこんとプリントされている。花菖蒲は、石川県加賀市の花であるとの説明もプリントされている。

すこし黄色がかった色。日本酒度はさほど高いわけではないようだが、ふくよかな味の中にも辛口の酒らしい味も主張が見受けられる。

銘柄名の「常きげん」は、祝いの席で四代目の詠んだ「八重菊や 酒もほどよし 常きげん」に因むものだと言う。この蔵の仕込み水は「白水の井戸」からくみ上げた水。この井戸は、蓮如上人に由来するものだと言う。蓮如と加賀の関係は、もちろん一向一揆の一向宗。この「白水」という名前も、きっと背後の霊峰白山の伏流水ということなんじゃないだろうか。

このカップ酒は、近くのスーパーの定番商品なので、いつでも買える。

カップお気に入り度:★★

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#cup076:七福神:菊の司酒造

七福神(しちふくじん):菊の司酒造七福神(しちふくじん):菊の司酒造

このカップ酒のデザイン、ありがちなワンカップ大関タイプながら、この「UniCup」の文字のデザインがなんとも 70 年代風なのが妙に気に入っている。別の蔵の酒でも、「UniCup」という名前のついたカップ酒もあったりするし、このデザインにも「七福神」の銘柄名がプリントされていないことからも汎用カップなのかな……と思いつつも、このレトロテイストがいいんだなあ。イメージとしては、手塚治虫の『悟空の冒険』のタイトルロゴデザインなんだけど……わかんないか。

味は、悪くない。妙に甘ったるいようなこともないし、いやな味や香りもない。アルコール添加も増量を目的としてのものではないと蔵のサイトに書いてあったが、これは信用してもいいように思う。飲みやすい酒。燗もいい感じ。

蔵元の菊の司酒造は、本社は盛岡の市街地にあり、造りはここと石鳥谷(いしどりや)でおこなっているらしい。石鳥谷と言えば、南部杜氏の里とも言うべき県下有数の酒造地域。石鳥谷にある道の駅は、酒蔵をイメージしたデザインらしく、次に行くときは寄ってみようと思っている(酒匠館、南部杜氏伝承館も!)。蔵のサイトによると、この蔵の二大銘柄の「菊の司」のうち、「菊の司」は盛岡で、「七福神」は、石鳥谷の七福神工場で醸しているらしい。盛岡は近代的な設備での醸造だが、石鳥谷は手作り的な醸造をおこなっているようだ。

このカップ酒は、岩手の花巻空港周辺を歩いていたときに立ち寄った酒屋で購入したもの。その近くに花巻農業高校のお店があって、その店で買ったバターがいい塩味で、とてもフレッシュで、おいしかったのが記憶に残っている。

カップお気に入り度:★★

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#cup075:天穏:板倉酒造

天穏(てんおん):板倉酒造天穏(てんおん):板倉酒造

ワンカップ大関タイプの青地に白文字。ただの四角の青地だったらおもしろくもなんともないんだけど、このカップのデザインはなかなか秀逸。多角形なのがいい。アルファベット表記の部分は、普通だけど、その上に小さく「清酒 天穏」とプリントされているところがまたいい。

辛口の酒ながら、甘みを感じるのは糖類添加のせいだろうか。飲みごたえのある味だけど、後に残らない味。普通酒の中では、いい味だと思う。香りは、なつかしい感じの日本酒の香り。

一度飲んでみたいと思っているのだが、この蔵の純米酒はいいらしい。銘柄名の「天穏」は、日蓮宗の経文からとった言葉らしい。

蔵のサイトに、出雲にも松尾神社があるということで調べてみたら、主祭神は、久斯之神(くすのかみ)だという。久斯之神は、少名毘古那神(少彦名神:すくなひこなのかみ)の別名らしく、大国主とともに国造りをした神らしい。大国主は、国神(くにつかみ)で、少名毘古那は海を越えてやってきた異国の神。この醸造と関わりのある少名毘古那が海からやってきたということは、やはり醸造の起源が異国からやってきたことを意味するのだろうか。京都の松尾大社は、大山咋神(おほやまくひのかみ)と中津島姫命(なかつしまひめのみこと)。後に大山咋神も祭られるようになったらしい。この神社は別名「佐香神社」とも呼ばれ、「さかじんじゃ」と読む。『出雲風土記』にも

佐香郷(さかのさと)郡家(こおりのみやけ) の正東(うのかた)四里一百六十歩(あし)なり。佐香の河内に百八十神集い座して、御厨立て給いて、酒を醸させ給いき。即ち百八十日喜讌して解散坐(あらげま)しき。故、佐香と云う

……とあり、古くから酒とのつながりが深いようだ。

カップお気に入り度:★★

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#cup072:東薫:東薫酒造

東薫(とうくん):東薫酒造東薫(とうくん):東薫酒造

あやめの花がプリントされた「東薫 あやめカップ」。茎や葉を描かず、花だけというのもいいし、色もあやめらしくていい感じ。

糖類添加のせいもあってか、甘く感じる酒。『The カップ酒 ベストセレクション 900』に燗がいいと書いてあったので、ぬる燗にしてみたら、確かに飲みやすい。ちょっと口に酸味が残るかな。

文政八年(1825)創業というから、かなり歴史のある蔵。下総の地の利を活かした、舟便と水郷地帯の良質の早場米で酒造りをしてきたとのこと。蔵のサイトでいちばん充実しているのが、「かんばん娘」のコーナー。なんとものどかな……。日本酒を利用した化粧水なんてのも販売しているみたい。

カップお気に入り度:★★

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#cup071:柏盛:片山酒造

柏盛(かしわざかり):片山酒造柏盛(かしわざかり):片山酒造

カップ酒には、かなり珍しい茶色のカップ。一升瓶だったら珍しくもなんともないけど、カップ酒で茶色のガラスを使うのは珍しい。「柏盛」の銘柄よりも「原酒」を前面にアピールしているというのも珍しい。銘柄名ぐらいをローマ字であしらったデザインというのはよくあるけど、このカップ酒には、なにやら長々と英文が書かれている。

IN APPOINTMENT TO NIKKO TOSHOGU SHRINE, SPECIALLY BOTTLED PURE JAPANESE SAKE
KATAYAMA BREWERYCO.,LTD. SINCE 1879 IN NIKKO NATIONAL PARK JAPAN

日光は、有名な観光地なので、外国人観光客向け……ということなのだろうか。

味はというと、どうなんだろう……。もっと濃醇な味を想像していたんだけど、そうでもないなあ……。もちろんカップ酒にありがちな淡麗辛口というのとは明らかに一線を画す濃醇さではあるんだけど……と思いながら飲んでいると、悪くない。度数の割には、アルコールの香りもやわらかく、味も甘すぎず、辛すぎず、いい感じ。

仕込み水にこだわり、日光三大霊水のひとつ「酒の泉」と日光連山からの伏流水「千両水」という軟水で「柏盛」を醸しているらしい。また、商品ラインナップにも特徴があり、このカップ酒もそうだけど、原酒にこだわりを持っているようだ。年間 5 本限定の 15 年熟成原酒なんていう代物もあるみたい。若い六代目当主が蔵を盛り上げていこうとがんばっている雰囲気が伝わってくるブログもいい感じ。

年末の湯西川温泉に行く途中の鬼怒川温泉の土産物屋で買い求めたもの。

カップお気に入り度:★★

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#cup070:四海王:福井酒造

四海王(しかいおう):福井酒造四海王(しかいおう):福井酒造

とてもかわいらしいデザインのカップ酒。イチゴとサクランボとリンゴがプリントされている。シンプルかつ記憶に残るデザイン。

ふくよかな旨味のある酒。独特の味わい。日本酒度的には甘くも辛くもない数値。イラストのとおりのフルーティ……とは言えないけど、飲みやすい酒。アクセントのある酸味も好感。

「四海王」は、この蔵の代表的銘柄。この「四海王」の吟醸酒「極」は、全国新酒鑑評会でも連続入賞の実力派。「四海王」の命名の由来は、

日本を取り巻く四つの海(太平洋、日本海、オホーツク海、東支那海)に囲まれた日本そのものを四海の王にたとえ、日本一のお酒を目指して命名され、弊社の代表登録商標です。

……だとのこと。しかし、それにしてもかわいらしすぎるデザイン。

カップお気に入り度:★★

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#cup065:山形正宗:水戸部酒造

山形正宗(やまがたまさむね):水戸部酒造山形正宗(やまがたまさむね):水戸部酒造

「山形正宗」ときて、そのまわりには将棋の駒。であれば、この酒の蔵元は、やはり天童か……と思えば、そのとおり。いいね、こういうデザイン。王将に飛車、角行。日本一の将棋駒の産地、天童市の蔵元らしいデザイン。

細かいデータは不明だが、けっこう辛口の酒。淡麗というのとも違う特徴的な味。

ここの蔵では、すべての製品を伝統的な木槽搾りで上槽しているらしい。蔵元のサイトでは、杜氏自身による山形弁のラジオ CM が聞けたりして、ちょっとおもしろい。

カップお気に入り度:★★

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#cup064:飯豊山:若乃井酒造

飯豊山(いいでさん):若乃井酒造飯豊山(いいでさん):若乃井酒造

緑色で銘柄名を大書。左右に松を従え、背後に白い山の姿。バランスもよくなかなかのデザイン。蔵元のある西置賜郡飯豊町は、その名を冠した飯豊山の山麓にある町。地元のシンボルとも言うべき名峰なのだろう。

かなり甘い。甘口の酒は好きだけど、この甘さはどうだろう……。いわゆるひと昔前の日本酒らしい、日本酒。香りもそんな感じ。普段遣いのお酒といったところ。レンジで熱燗にしてみたら、アルコールがつんと鼻にくるのは仕方ないとしても、意外にも甘さが引っこんだ。すこし飲みやすくなったかな。

鎮守の若宮八幡宮のそばを流れる小川の近くで井戸を掘ったところ、酒造りに適した水が湧きだしたことをきっかけに酒造りを始めた……というのが蔵元の起こり。その起源に因んで、「若乃井」と名乗ったようだ。ここの蔵では、「若乃井」と「飯豊山」を主力銘柄として醸している。

カップお気に入り度:★★

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#cup062:一品:吉久保酒造

一品(いっぴん): 吉久保酒造一品(いっぴん): 吉久保酒造

写真だと白でのプリントがとても見づらい……。大きな円に梅の花のイラスト。その下に「いっぴん」と銘柄のロゴがプリントされている。蔵元は、水戸の吉久保酒造。水戸と言えば、偕楽園の梅で有名。その梅をあしらったというところだろう。

日本酒度は、微妙に辛口めに振れてるようだけど、甘みも感じる酒。糖類添加だからだろうか。常温で飲むとちょっぴり辛口らしさも感じる。

元々は水戸藩の米問屋だった粟野屋が寛政二年に酒造りを始めたのがこの蔵の始まりだそうだ。寛政二年と言えば、1790 年。200 年以上の歴史があるということになる。U.G. サトーのデザインする新聞広告のデザインがなかなか秀逸。

このカップ酒は、廃線間近の鹿島鉄道を乗り潰したときに水戸に寄り道して買い求めたもの。あれからもう 10 ヶ月……。鹿島鉄道、よかったな。

2008 年の 1 本めが、糖添カップというのもなんだけど、まあいいか。

カップお気に入り度:★★

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#cup059:愛宕の松:新澤醸造店

愛宕の松(あたごのまつ):新澤酒造店愛宕の松(あたごのまつ):新澤酒造店

真っ黒な地がカップの外周をぐるり。そこに「愛宕の松」と大書。その裏側には「あたごのまつ」と仮名書きで。シンプルなデザイン。シックな黒地のカップは、「ブラックカップ」と呼ばれているらしい。

雑味のないしっかりとした味わい。鼻に抜けるアルコールもいい感じ。さすが特別純米。飲んだあとも舌に残る旨味が何とも言えず、いい。フルーティーな味わいも見え隠れする。きょう 3 本目のカップ酒ということで、締めくくりに特別純米酒を持ってきたのは正解だったかも。つまみに用意したカンパチの酒盗和えとも相性抜群。良質の酒に感じられる独特の甘みもうれしい。カップ酒に山田錦を使っているというのも特筆に値する。

蔵元の新澤酒造店は、生産量 200 石の小さな蔵だとのこと。蔵人の平均年齢は、24 歳だとのこと。蔵人を率いる新澤専務は、利き酒師としても相当の実力らしい。20 歳で純粋純米酒協会主催の利き酒選手権大会で、全問正解とのこと。この記録は、最年少とのこと。20 歳で全問正解とは、いつから嗜んでいたのやら。この蔵の新銘柄「伯楽星」は、『夏子の酒』の尾瀬あきらも絶賛だとか。

上高田の「味のマチダヤ」にて購入。

カップお気に入り度:★★

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#cup058:麗人:麗人酒造

麗人(れいじん):麗人酒造麗人(れいじん):麗人酒造

水色のバックに「麗人」のロゴと「歴史と水の蔵」の文字が浮かぶすっきりとしたデザイン。ロゴを通して向こうが透けて見える。

すっきりとした飲み口だけど、舌の上で転がすとけっこうしっかりとした味が感じられる。酸味もあるかな。ちょいと辛口。

上諏訪駅の前を通る国道 20 号線には、酒蔵がいくつもある。「真澄」で有名な宮坂醸造、酒ぬのや本金酒造、「横笛」の伊東酒造、「翠露」の舞姫酒造とまさにひしめきあうように。そのうちの一軒が、この「麗人」の蔵元、麗人酒造。主力銘柄の「麗人」に加え、古酒にも力を入れている。「洒古里」という銘柄。試飲させてもらったけど、白ワインのような味に仕上がっている。チーズがあいそうな味。買ったけど、まだ飲んでない。いいチーズを買ってこよう。「諏訪浪漫麦酒」という地ビールも造っている。

諏訪の町の酒屋をいろいろ覗いたが、意外にこの「麗人」のカップ酒は置いていない。「真澄」や「舞姫」はどこにでもあるんだけど。諏訪湖畔の日帰り温泉施設「片倉館」(昭和初期のレトロ建築がすばらしい)の休憩室では、この「麗人」を置いていた。このカップ酒は、直接蔵元で購入。もう何回も行ったことあるけど、薄暗い店内(昔の酒蔵って感じ)にきれいなおねえさんがいつもいる。直売コーナーにカップ酒が置いていないので、おねえさんに言って奥から出してもらった。

カップお気に入り度:★★

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#cup057:金蘭黒部:市野屋商店

金蘭黒部(きんらんくろべ):市野屋商店金蘭黒部(きんらんくろべ):市野屋商店

青で銘柄を筆文字で大書。文字のバランスもよく、好印象。背景に描かれている絵も筆で描かれた水墨画風のもの。写真ではわかりにくいだろうが、描かれているのは、銘柄にもある黒部のダム。地元北アルプスの代表的なランドマーク。

蔵元のあるのは、黒部立山アルペンルートの長野側の拠点、大町。かつては「福正宗」、「富久蘭」といった酒を世に送りだしていたようだが、黒部ダムの建造を機に「金蘭黒部」を主力銘柄にしたとのこと。ローカル色が前面に押し出されていて、好印象。

思いのほか味が濃い。もう少し旨味が欲しい気もするが、しっかりしたボディが感じられるだけでもいいかも。

カップお気に入り度:★★

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#cup054:金波:光武酒造場

金波(きんぱ):光武酒造場金波(きんぱ):光武酒造場

好きなタイプのフラワーカップ。「グラジオラス」と花の名前も書いてあるところがうれしい。カップの周囲の 3 箇所にグラジオラスがプリントされているけど、どれも同じ柄。もうすこし工夫があってもいいような気もするけど、赤と緑の組み合わせがいい感じなので、十分合格点。金波のカップ酒は、実は何種類も存在する。すべてフラワーカップ。

そこそこの旨味も感じる飲みやすい酒。

蔵元は、佐賀県の光武酒造場。九州といえば、焼酎エリアという印象があるけど、意外に日本酒の蔵もけっこうある。以前に紹介した「西の関」の萱島酒造(大分)、「冨の寿」の冨安(福岡)などなど。『The カップ酒 ベストセレクション 900 ー 日本全国カップ酒カタログ』にもいろんな蔵が紹介されていて、掲載されている蔵がないのは、鹿児島だけ(沖縄にも日本酒のカップ酒がある!)。その多くは、日本酒だけでなく、焼酎も造っているところが多いみたいだけど。光武酒造場は、元禄元年の創業という。かなりの歴史。杜氏の輩出も多いらしい。焼酎を造りはじめたのは、ここ 10 年ぐらいのことらしいから、長年の日本酒蔵ということのようだ。

カップお気に入り度:★★

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#cup048:アルプス正宗:亀田屋酒造店

アルプス正宗(あるぷすまさむね):亀田屋酒造店アルプス正宗(あるぷすまさむね):亀田屋酒造店

数多くある「○○正宗」のひとつ。長野からは「アルプス」。やはり「(カタカナ)+正宗」のネーミングは笑ってしまう。蔵元のある長野県の名峰、日本アルプスをデザインしたカップ。長野のお酒には、日本アルプスをデザインしたものが多いな。青と白のプリントで版画風。すっきりとしたデザインで好感が持てる。蔵元のあるのは、松本市。ということは、穂高や乗鞍あたりの眺めだろうか。

細かいデータが見当たらないので詳しくはわからないけど、甘口でも辛口でもない感じ。すっきりと飲みやすい感じではある。

たしか、西荻の酒屋で買ったもの。

カップお気に入り度:★★

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#cup039:雪国:黒澤酒造

雪国(ゆきぐに):黒澤酒造雪国(ゆきぐに):黒澤酒造

藍色のりんどうの花と緑の茎がすてきなコンビネーションのカップ酒。花柄のフラワーカップでは、かなりお気に入りの部類かも。ちゃんと「りんどう」と書かれているところも親切。

山吹色のお酒は、なかなか濃厚な味わい。味のほうもお気に入り。甘みと旨味、酸味がちょうどいい感じでマッチしている。

醸造元は、黒澤酒造。ここの主力銘柄は、「井筒長」。同社のウェブサイトによると「雪国」は、販社の国分株式会社のブランドなのだと言う。ここがが一手にマーケティングをおこなっているらしい。国分のウェブサイトを見ると「地酒蔵元会」という組織を運営していて、地酒の蔵元のマーケティングを担当している……という印象。地産地消以上のマーケティングを小規模の蔵元がおこなうとなると、こういう手もありだな。『The カップ酒 ベストセレクション 900』には、このカップ酒と同じデザインのものが「井筒長」の銘柄で紹介されている。「雪国」と「井筒長」は中身はいっしょなんだろうか。

カップお気に入り度:★★

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#cup036:由利正宗:齋彌酒造店

由利正宗(ゆりまさむね):齋彌酒造店由利正宗(ゆりまさむね):齋彌酒造店

紅梅、白梅のおめでたいデザインのカップ酒。昭和テイストなゆるいデザイン。

甘口の懐かしい感じの味わい。とはいえ、糖類添加ではないらしい。味の方も、昭和テイスト。

蔵元のサイトを見てみたが、現在の主力商品は「雪の茅舎」シリーズらしい。地元での売上高ということで言えば、「由利正宗」が「雪の茅舎」を上回っているのかもしれないけど、対外的に打ち出したいのは「雪の茅舎」らしい。カップ酒にボトリングされる普通酒の商品ラインナップをウェブサイトであまり説明しない蔵元は多いけど、サイトでは「由利正宗」の説明はまったくなく、その銘柄を醸しているという事実はほとんどわからない。蔵元には、明治時代に建造された建物が何棟も残っていて、国の有形文化財指定を受けているらしい。

このカップ酒は、有楽町の交通会館にある秋田県のアンテナショップ「花まるっ秋田ふるさと館」で購入したもの。

カップお気に入り度:★★

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#cup034:ろくろ首:信州銘醸

ろくろ首(ろくろくび):信州銘醸ろくろ首(ろくろくび):信州銘醸

ろくろ首というポピュラーな妖怪がプリントされたとてもユニークなデザイン。カップのぐるり一周をろくろ首の長い首が飾る。カップをまわしながら眺めていると楽しい。

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