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#cup112:南部関:川村酒造店

南部関(なんぶぜき):川村酒造店南部関(なんぶぜき):川村酒造店

白い軍配が中央に配置され、左右に桜の花があしらわれているバランスのいいデザイン。軍配の上に小さく「うまい酒」と書かれているのがいい。

すこし酸味を感じるが、全体的には昔ながらの日本酒らしい味わいの酒。軽い飲み口。もともとはこんなに黄みがかった色の酒ではないみたいだけど、酒販店の保存が長かったのか、こんな色に。なので、フレッシュなときと味わいはすこし変わってしまっているかも。

蔵の住所が石鳥谷だったので、南部杜氏の里(南部杜氏伝承館などという施設もある)だなあ......と思いながら、蔵のサイトを見てみると、なんとこの蔵は、「酉与右衛門よえもん」を醸している蔵だった。「酉与右衛門」(ホントは、最初の 1 字は、「酉」がへんで、「与」がつくり)は、川村家 19 代目の当主の名前。若いころから酒造りに関わり、杜氏に。後に川村酒造店を起こし、「東関」(後に「南部関」に改名)を醸し、造り酒屋に。原点回帰を目指し、「酉与右衛門」の名を冠した地酒造りを始めたとのこと。蔵のサイトに、「NAO 的 日本酒考」というコーナーがあるが、「酒造りとは家業であり、企業では地酒を造れない」との考えを持つ蔵の若旦那の酒造りについての思いを読むことができる。

酉与右衛門(よえもん):川村酒造店......ということで、ついでに「酉与右衛門」も飲んでみる。和紙のラベルに、達筆な文字で「酉与右衛門」と書いてあるのが印象的。光の影響を受けにくいようにと配慮された褐色のガラスカップも好印象。このカップ酒は、18BY の全量山田錦の純米酒。ぜいたくなスペックだ。アルコール分は、すこし高めの 17〜18 度。

とはいえ、アルコール度の高さを感じさせない、きわめてまろやかな味わい。甘辛酸苦の味が渾然一体となったいい感じの酒。舌の上で味わうと、濃醇な味わいが感じられる。その味がさっと消えるような淡麗さとはどこか違う。旨味が残る......感じなのかな。そのあたりがまた好印象。

「酉与右衛門」は前に紹介した大阪の「山中酒の店」で購入したもの(いつか飲もうと思って、取っておいた)。「山中酒の店」は、蔵元との交流もあるようで、蔵のサイトにも何回か登場している。「南部関」は、花巻市の酒販店で入手。舞姫酒造の「翠露」もそうだけど、この川村酒造店の「酉与右衛門」も県外の地酒ファンには有名な銘柄。でも、「舞姫」や「南部関」などの普段遣いの酒は県外にはあまり出回らなかったりする。その辺が地酒旅のおもしろさだったりするんだけど。

カップお気に入り度:★★

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