最近は、あまり目にすることがなくなったけど、お酒の瓶に「特級酒」とか「一級酒」、「二級酒」などと書いてあるのをしばらく前まではよく見かけていた。その当時は、お酒を飲むような年齢でなかったりして、ぼんやりと
- 特級酒:おいしい
- 一級酒:ちょっとおいしい
- 二級酒:ふつう
なのかな……と思っていた。そのカテゴリで言えば、カップ酒の多くは、「ふつう」レベル(残念ながら、おいしくないのもある……)。じゃあ、カップ酒は二級酒なのかと言うと、そういうことではないらしい。
そもそもこの等級制度は、酒税の分類上のカテゴリであり、おいしいか、おいしくないかを基準にしたものではないということ(味見はしていたらしいけど)。酒税上どうなっているかというと、級が上がれば、上がるほど、酒税が高いというものらしい。つまり、中身は一緒でも、「特級酒」と書かれたお酒のほうが、「一級酒」や「二級酒」よりも課税額は高くなる。その酒税分は、販売価格に転嫁することになるので、自然と
特級酒 > 一級酒 > 二級酒
……という価格順になってしまう。「特級酒」や「一級酒」は、国税局の酒類審議会とかいうところで審査していたらしい。品質のよいものをそれらの級に認定するというのは、建前としてはあったようだけど、それらの級に認定すれば、税収は増えるということで、審査は甘かったみたい。無審査のお酒は、みんな「二級酒」。どれだけ、おいしくても「二級酒」。こうなると、「この二級酒は、あの特級酒よりうまい」なんていう矛盾が発生する。なんともおかしな話だ。蔵元によっては、小売価格の高騰を避けるために、あえて特級・一級審査を受けない……というようなこともあったみたい。
こうした状況を知らなければ、ブランド志向じゃないけど、やっぱり「特級酒」のほうが、「二級酒」よりも「高級なお酒」に思えてしまうのはごく自然なこと。
で、いまはカップ酒の分類はどうなっているかというと、「純米酒」とか「普通酒」、「純米吟醸」などと書かれていたりするものもある。これは、酒税法改正以降の新しい分類。比較的多いのは、「上撰」。これは、昔の「一級酒」に相当するものらしい。
混沌としている……。
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